佐保田 鶴治先生に入門する

1976年京都伏見桃山南口の日本ヨーガ・アシュラムに、朝10時から講義に参加しました。

当時の私はヨーガのポーズばかりしていて「ヨーガ・スートラ」という経典があることさえも知りませんでした。
佐保田先生は机にきちんと端座され、誠に流暢な美しいお声でご講義なさいました。ほとんど本を読みながら先生が注釈を加える形です。
黒板にはほとんど文字を書かれません。口伝です。

さて、2時間初めて聴講する私には、まったく何のことか解かるはずがありません。終わってから、初めて佐保田先生にご挨拶をしました。

「佐保田先生!大阪から参りました岡と申します。本日、先生のご講義を初めて聴講しましたが、本当に大学のご講義のように難しく、とても私には理解及ばないと思いました。」

と、ご挨拶をしますと、佐保田先生はなんと仰せられたと思われますか? 
そのお言葉なんと謙虚なことでしよう、いかなる無知の私でさえ、もう胸の内が熱くなりました。

「いやぁー、岡さん。貴方にはちょっと難しく思われたか知れませんが、貴方の背後におられます守護霊さまがこれを聞きたがっておられるかも知れませんよ。又、貴方には難しいかもしれませんが、貴方の中の魂がこれを教えてくださるかも知れませんよ。」

と、申されたのです。なんと素晴らしいお答えなのでしょう!

私にはその時まで、魂や守護霊さまなんて言葉さえあまり聞かなかったものですから、本当に心の中が洗われたようでした。
今思うと、「力と愛と智慧のある高徳な方は悪魔さえ涙して心服する」と言われていますが、まったくその通りだなぁ、と感銘を受けました。
そして首の事故のこと、今の苦痛を聞いていただきました。
先生は一言、

「貴方がヨーガで怪我をしたのなら、ヨーガで治すしかありませんね!」

もうこれで決まり!一度死んで、そして再び甦ったつもりで佐保田先生のみについてヨーガを極めよう、と決意して道場を後にしました。  
行くときは、帰りの死に場所を探しながら歩く、暗く重い気持ちでしたが、なんと希望の持てるお言葉を賜り、首と頭の痛みを超越して、今までにない希望が湧いてきて、魂から甦ることがきました。
私にとりまして 佐保田先生は命の恩人、魂を救ってくださいました霊的面のグルなのです。

その日から先生の御教えだけ意志して勉学にヨーガ実践に励みました。頚椎の怪我から、ほとんど手と足の体操しか出来なかった私は、一歩一歩とまた、用心深く勧めていきました。
そして一切、薬も病院も通院しないですべての病気が治ったのです。たった6ヶ月間で!

毎日、朝2時間 夕方2時間実修していましたある日、なんとも言えない爽快な気分になりました。そのとたんにすべてが変わりました。意識が変化したと言いましょうか・・・。心と身体がスーッと変わったのです。そのとたん「ハッ!」と気付きました。

「私は長い間、間違って生きてきた!自分が病気ばかりするのは両親のせい、主人のせい、3人の子供達に何も買ってやれない苦しい貧しい生活を強いられ、おまけに社宅住まいなので階下が事務所。トイレがその事務所を通って行かなければならないので、極力排泄を我慢するから膀胱炎が治らない!私の病気が治らないのは環境のせいなのだ!」


私は今までの不幸の原因を、すべて他人のせいにして生きてきたのです。その事実にやっと目覚めることができました。向心とか回向です。

心から生まれ変わったのです。
とたんに、すべての病も首の痛みも消えていました。

・・・次へ続く